香港で長期間滞在する場合、ビザの有効期限が切れる前に延長手続きを行う必要があります。ビザの種類や目的に応じて条件や必要な書類は異なりますが、延長手続きが遅れると不法滞在や不法就労になるリスクがあるため、事前準備が欠かせません。
香港のビザは目的に応じて発行され、有効期限も異なります。通常ビザの延長手続きは、有効期限の4週間前から行うことができます。ヘルパービザのみ、8週間前から手続きを行うことができますワーキングホリデー、研修ビザは延長ができないので注意が必要です。短期就労ビザは延長ができる場合とできない場合があります。入国回数に制限のない「Single Journey」ステータスをお持ちの方は延長できますが、それ以外の「Multiple (Double、 Triple等) Journey」ステータスをお持ちの方は更新ができません。ビザシールを見ることでご自身のステータスの確認が可能です。
ビザ延長の条件として、滞在目的が継続している必要があります。就労ビザの場合であれば、引き続き雇用が維持され、雇用主がビザ延長をサポートしている必要があります。学生ビザの場合は、在籍する教育機関での学業が継続していることが求められます。財政的に自立していることも条件の一つで、香港での滞在期間中に必要な生活費や学費を賄える財政的な余裕がある必要があります。ビザの種類によっては、銀行残高証明書や財政支援の証明書が求められる場合もあります。 これまでの滞在中に不法滞在や違反がないことも重要な条件です。過去に違反歴がある場合、延長申請が拒否されることがあります。パスポートの有効期限がビザ延長期間をカバーしていることが求められます。パスポートの有効期限が迫っている場合は、先にパスポートの更新をしてからビザ延長手続きを行うことをおすすめします。
ビザ延長に必要な書類は主に申請書類(ID91)、パスポートの原本、パスポートのコピー(顔写真とビザシールのページ)、香港IDカードのコピーとなりますが、ビザの種類によって異なりますので、ご自身で香港イミグレーションのサイトなどで確認しましょう。ご自身で延長手続きを行うことが不安な方は、ビザ専門家に相談しながら進めていくこともおすすめします。
ビザ延長に必要な書類が揃ったら、香港イミグレーションに書類を提出します。事前に予約して香港イミグレーションのオフィスに行けば通常数時間で手続きが完了します。ただし、更新条件が付いた就労ビザをお持ちの方は、ビザ延長時に香港イミグレーションによる審査がおこなわれ、追加資料を求められる可能性が高く、延長が完了するまでに数週間掛かる場合もありますので時間に余裕を持って申請を行いましょう。
雇用中のヘルパーのビザ延長を行うためには、再び雇用主とヘルパーが雇用契約書を締結し、ヘルパー本人が各種申請書類を揃えて香港イミグレーションに提出する必要があります。なお、ヘルパーは2年間の雇用契約満了毎に、帰省休暇として7日間以上香港を離れて出身国へ一時帰国することがルールとなっています。帰省休暇を先延ばし(最長1年間)したい場合はビザ延長の際に香港イミグレーションから承認を得る必要があります。
香港でのビザ延長は、香港での滞在を続けるために欠かせない手続きです。滞在目的に応じた書類を正確に準備し、期限を守って申請することで、不法滞在のリスクを避けられます。延長申請が遅れたり不備があった場合は、審査が長引くこともあるため、余裕を持って準備を進めましょう。ビザの延長を正しく行い、安心して香港での滞在を続けられるよう、常に最新の情報を確認し、必要な準備を怠らないようにしましょう。